2022年1冊め

鯨 (韓国文学のオクリモノ)

BTSのナムさんが読んでいると聞いて借り、年が明けてからずっと読んでた。500ページくらいある長編。小説というより物語。不思議な世界だけど読んでいて置いてけぼりにされる感覚がなく、終わり方は優しかった。斎藤真理子さんの訳者あとがきもよい。

2021年108冊め

たそがれ (新しい韓国の文学 22)

7話めくらいからふたりの主人公のエピソードが交差しはじめて、一気に読み進めた。


199ページ作家の言葉「個人の悔恨と社会の悔恨はともに痕跡を残すが、しかし個人も社会もそもそもが同じ一つの体なのだということがそのときにはわからない。前の世代の過去は、めぐる因果となって若い世代の現在に還ってゆく。困難のときを迎え、私たちはもっと早くに振り返らなければならなかった。」

2021年107冊め

ナイルパーチの女子会 (文春文庫)

学生時代に友達と呼べる人は滅多にできなかったし、子どもを産んだ頃はこんな私にママ友ができるわけないしママ友って怖そう…と思っていた私が、夫以外に知り合いもいない場所で仕事を通じて仲良くなった人やママ友ができた理由が何となくわかった。


わかり合えなくても共感できなくてもいい、わかり合えなければ共感せねばで失うものは大きい。自分を見失わず短気を起こさず周りを味方につけるって難しいし、ここ数年の職場での悩みの種でもあったけど、2022年はそれを噛みしめて心機一転できたらいいな。

2021年106冊め

フィフティ・ピープル (となりの国のものがたり1)

50人の登場人物のエピソードが少しずつ交差していく本。これは誰だったっけ?と行きつ戻りつしながら読んでいたからずいぶん時間がかかったけど、読んでよかった。どんな集団にも小さな権力を持つことで周囲の十人、百人を苦しめる人間がいるって文章にハッとした。


非正規職員の図書館司書だったキム・ハンナさんのエピソード、シュークリーム先生の自分が幸運だと感じながら「遠くに石を投げるリレー」をするように生きるって考え方には元気が出た。

2021年105冊め

ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室

しばらく少しずつ読んでいた。コストコみたいな業務用スーパーで一見便利な食品を大量購入しては余らせたままになったり、それで自己嫌悪に陥ったり、料理に苦手意識を持っていてそれで家族のパワーバランスまでいびつになったりしている人が料理のレッスンを受けて変わっていく話。


柚木麻子さんの本にもあったけど、自分で作って食べると自分が変わる。私のためにも家族のためにも、簡単なものでいいから作っていけたらいいな。