2021年7冊目

キングコング・セオリー

訳者の相川千尋さんのあとがきの「そもそも怒りを十分に感じ取り、表現するのは、実はとても難しいことだ。ほんとうは怒らなくてはいけない場面で、自分の気持ちに蓋をしたり、その場の空気に流されてなんとなく曖昧にやりすごしてしまったりした経験が、きっと誰にでもあると思う。」という文章。


作者がブラック・ライヴズ・マター運動に賛同してフランスのラジオ局に寄稿した「何が問題なのかわからない白人の友人たちへ」というタイトルの文章の一節の「特権とは、そのことを考えるか考えないかの選択肢を持っていること。私は、自分が女であることを忘れることができないが、自分が白人であるということを忘れることができる。それが白人であるということだ」。