2022年62冊め

まだまだという言葉

短編集なんだけど「まだまだという言葉」って作品はなくて、「爪」という作品の中に「まだまだだよ、という言葉みたいだ。」とあるのみ!!でもこの一冊には「まだまだという言葉」ってタイトルがぴったり。「友達」って作品ではどうしても、最近毎日ニュースでも耳にする教団と信者二世について考えてしまった。


217ページ「アジの味」:「つまり人間っていうものは……目で見たり耳で聞いたり舌で味わったりして感じるだけじゃ、絶対満足できない存在なんだ。俺は今こう感じてるぞって、俺に伝えられないのが耐えられないんだよ。どんな方法でもいいから自分の感じや考えを自分に伝えたいのに、それができないと、感覚とか思考自体もその場で窒息してしまいそうだったんだ」