2022年65冊め
すっごく面白い絵本だった!!小学生の頃に伝記を読んで以来ずっと憧れているマリー・キュリーはもちろん、キャサリン・ジョンソンのページをめくりながら彼女はドリームって映画の人かな?って考えたり。
23ページ:リーゼ・マイトナー(ユダヤ人の原子物理学者)は原子力技術が兵器を作るために使われることには大反対でした。アメリカから原子爆弾を作るために一緒に働いて欲しいと頼まれたときも「私は爆弾とは一切関わりません!」と言って断りました。女性であること、ユダヤ人であること、この2つのせいでリーゼは人生のほとんどで不利な立場におかれ、大きな危険に立ち向かうことになりました。それでも彼女は絶対にあきらめませんでした。そしてこう言いました。「人生は簡単じゃないほうがいいのよ。大切なのは、空っぽじゃない人生を送ること」。
2022年64冊め
チョ・ナムジュさんの話はさすがの「おま俺」だった…!!
gaslighting:状況操作を通じて相手が相手自身を疑うよう仕向け、現実認識能力と判断力を失わせることで相手を精神的に荒廃させ、相手に支配力を及ぼし、最終的には相手を破局に追いやることを意味する心理学用語。
41ページ:相手からの嫌悪と暴力の原因を自分の中に探してはならない。だから私は自分自身を咎めさせる社会を変えるため、これからもものを言い、戦い続けるつもりだ。私の告白が誰かの勇気になるように、さらに多くの戦いに加わっていこうと思う。
48ページ:私たちは皆、誰かの何かではない「私」として生きることを望む。
95ページ:女性は誰でも石ころを持たされている。それを自分の中に大切にしまって体を重くするか、あるいは外に投げ出して世の中を揺るがすか。平和は弱者の沈黙を前提とする。それが平和なら、私は拒否したい。それぞれの内面にひそむ石ころが投げ出されるとき、石の大きさに関係なく水面には波が立つ。
143ページ:子どもとの関係に没頭しすぎたり、依存したり、「私」という自我のない状態で考えなしに他人に従うことが、私自身と相手にどれほどつらい思いをさせるか気がついた。
2022年62冊め
短編集なんだけど「まだまだという言葉」って作品はなくて、「爪」という作品の中に「まだまだだよ、という言葉みたいだ。」とあるのみ!!でもこの一冊には「まだまだという言葉」ってタイトルがぴったり。「友達」って作品ではどうしても、最近毎日ニュースでも耳にする教団と信者二世について考えてしまった。
217ページ「アジの味」:「つまり人間っていうものは……目で見たり耳で聞いたり舌で味わったりして感じるだけじゃ、絶対満足できない存在なんだ。俺は今こう感じてるぞって、俺に伝えられないのが耐えられないんだよ。どんな方法でもいいから自分の感じや考えを自分に伝えたいのに、それができないと、感覚とか思考自体もその場で窒息してしまいそうだったんだ」
2022年60冊め
僕とぼく 妹の命が奪われた「あの日」からより先に書かれていた本。著者の川名さんも、川名さんの直属の上司だったお父さんも、当時中学生だったお兄ちゃん(題字もそのお兄ちゃんの字)もすごい。抱えきれないだろう辛い事件だったからこそ、元気で幸せでいてほしい。
46ページ:「そのときに私は『現場保存をしなければ』と思った。人間の頭というのは、よくわからないものです。信じがたい不条理を前にすると、人は正常なスイッチが飛んでしまうのかもしれない」
47ページ:「あのときにどうして怜美を抱き上げてやれなかったのか。それをずっと後悔している」
池袋の事故の遺族の松永さんが会見かインタビューで、娘さんのお顔を見てしまったらかわいい笑顔の記憶が塗り替えられてしまうかもしれないと思って見られないまま荼毘に伏したけど見てあげればよかったと話していたことを思い出した。