2022年55冊め

回復する人間 (エクス・リブリス)

ハン・ガンさんの本を読むのは初めてだったけど、小説を読んだ!!って読後感をしっかり感じられた。もっと読みたい。


斎藤真理子さんの訳者あとがきに原題は違うと書いてあったけど、短編をまとめたこの一冊の日本語タイトルは「回復する人間」以上のタイトルはないな。「青い石」と「火とかげ」が好きだった。


275ページ:この黄色は太陽です。朝やたそがれどきの太陽ではなく、真昼の太陽です。神秘さも静けさも打ち捨て、最も生き生きした光の粒子から成る、最も軽やかな光のかたまりです。それを見たいなら真昼の光の中にいなくてはならない。あの光を経験するには、それに耐えるには、あの中に入り、上っていこうとするならばね。……あの光そのものになりたいなら、ということですよ。